若手歯科医師の家族で留学奮闘記

一般歯科医師が,卒後8年目から家族でのアメリカ留学を目指すブログです.

歯医者さんにも診療科があるという話

こんにちは,syuです.

僕は歯医者で,歯内療法といういわゆる歯の神経の治療の分野で留学を目指しています.

なぜ歯内療法なのか,なぜ留学をきめたのかということについて書きたいのですが,

一度に書くととっても長くなってしまいそうなので,何回かに分けて書きたいと思います.

 

まずは,なぜ歯内療法なのか,そしてその前に,

歯医者にもいろんな診療科があるよ,

ということについて.

 

歯科における診療分野 

このブログを読んでくださっている一般の方にむけて,まずは歯科における診療科についてお話します.

 

 お医者さんに内科や外科があるのと同じように,歯医者さんにもいろいろな診療科があります.

具体的には,

  • 保存科,保存修復科

一番イメージしやすいと思いますが,いわゆる虫歯の治療をするところです.虫歯ができたと思って歯医者さんに行って,削ってもらって白い詰め物をしたり型取りをして金属の詰め物を作ったりするあれです.

 

  • 歯内療法科

虫歯がひどくなると冷たいもの熱いものがしみたり夜も眠れなくなるほど痛くなったりして,

  「神経をとらないといけませんね〜」

と言われたことがある方もいるのではないでしょうか?

細かく言うといろいろあるのですが,簡単にイメージしてもらうとこのようないわゆる神経の治療をするところが歯内療法科です.

 

その名の通り,歯周病の治療をする科です.

歯石をとったり,歯茎の治療をしたりするあれですね.

 

  • 補綴科

補綴という言葉は日常生活で聞くことはないですよね.

これは,ホテツと読んで,歯に大きなかぶせ物をしたり,歯がなくなってしまったときにそこにインプラントを入れたりブリッジや入れ歯を入れたりして,失ってしまった歯の機能を補おうという科です.

 

  • 小児歯科

お医者さんに小児科があるように,歯医者さんにも小児歯科があります.子供の治療は実は特殊性が高く難しいため,その分野を専門にする先生たちが存在するのです.開業している歯医者さんでも小児歯科を掲げているクリニックもたくさんありますね.

 

  • 矯正科

これもわかりやすいと思います.いわゆる歯並びの矯正,歯列矯正を専門とする科です.一般の歯医者さんが矯正もしているところもありますし,矯正だけで開業されている専門の先生もたくさんいます.

 

  • 口腔外科

これは,身近な例としては難しい親知らずの抜歯などを行います.親知らずはうまく生えてきてくれていなかったり,顎の骨の中を走っている太い神経に近かったりして抜歯が難しい場合がけっこうあります.そういうケースでも口腔外科の先生なら上手に抜いてくれます.また,それ以外にも腫瘍や外傷の治療も行います.

 

  • 歯科麻酔科

歯医者さんにも麻酔科があります.手術中の全身麻酔・全身管理やペインクリニックといった専門的な内容を請け負っています.

 

レントゲンやMRI,CTなどの撮影,読影を行ったり,放射線治療を行ったりします.

 

この他にも,顎顔面痛外来や全身管理歯科など,じつにたくさんの診療科があるんです.

 

でも,

まちを歩いていて「歯内療法科」とか「補綴科」なんて看板見たことないよ!

と思ったそこのあなた.するどい!

 

そうなんです.実は看板に出して良い科というのが決められていて,

◯◯歯内療法科

◯◯補綴科

などといった病院名はつけられないんです.

 

名乗って良い診療科は,

歯科

小児歯科

矯正歯科

歯科口腔外科

の4つだけなんです.

 

まあ確かに他の科の名前は聞いてもよくわかりませんもんね.

一般のまちの歯医者さんは,矯正や口腔外科以外,一人で全部やっているところがほとんどです.僕も今勤めているクリニックでは,虫歯の治療もすれば歯周病の治療もする,入れ歯も作れば子供もみる,という感じなんですね. 

これは日本には歯科における専門医制度が海外ほど発達していないということも一因なのですが,それはまた別の機会に...

 

ということで,今日は歯医者さんにもいろんな科があるよ,というお話でした.

ふ〜〜〜,疲れた(汗)

ここまで読んでくれた方,長文にお付き合いいただきありがとうございました〜.

 

次回は,そんなにたくさん科がある中で,なぜ僕は歯内療法科を選んだのか,というお話(の予定).

 

それでは,また.