歯科医師syuが勧める歯磨き粉の条件
こんにちは,syuです.
今日は歯磨き粉について.
歯科医師であるsyuがお勧めする歯磨き粉の条件はずばり,
フッ素が含有されていること
です.
現在,虫歯の予防に最も効果があると科学的エビデンスが認められている物質はフッ素です.
Fluoride mouthrinses for preventing dental caries in children and adolescents.
CPP-ACP(リカルデント.牛乳由来の成分である牛乳カゼインを虫歯予防効果を高めるために人工的に作り出した化学合成物(by Wikipedia))も虫歯予防に効果があると謳われていますが,
フッ素よりも効果があるというエビデンスはありません.
つまり,繰り返しになりますが現時点で虫歯予防に最も効果があると科学的に認められているのはフッ素です.
そこで,おすすめ歯磨き粉の第一条件は
フッ素が含有されていること.
現在市販されている歯磨き粉はほとんどフッ素が入っているので,
あえて「フッ素は含まれていません」「フッ素非配合」などと記されていなければ
フッ素が入っていると思って問題ないです.
ただし,虫歯予防効果のエビデンスが認められているのはフッ素濃度1050ppm以上.
ppmというのは濃度の単位であり,高いほど濃度が高いです.
しかし,つい最近まで,日本の歯磨き粉のフッ素の上限は1000ppmに定められており,市販品では950ppmまでのものしかありませんでした.
2017年3月,ついに,医薬部外品として上限1500ppmFのものが厚生労働省より認められました.
欧米ではかねてより1500ppmあるいはそれ以上の濃度の歯磨き粉が用いられており,
スウェーデンではハイリスク患者には5000ppmのものを歯科医師から処方するということもあるそうです.
そのような観点からすると,この度の厚生労働省による承認は極めて遅きに失している感があることは否めませんが,より高濃度のフッ素が市販品(医薬部外品)として認められたのはよろこばしいことです.
そこで今回買ってみたのがこちら↓
はっきりと「フッ素1450ppm」と表示されています.
他にも2つほどありました.
こちらも「高濃度フッ素1450ppm配合」と明記されています.
こちらも「1450ppmF」と明記されています.
現在はおそらくこれくらいしか市販品はないのではないかと思いますが,いずれにしても1450ppmフッ素配合であることがはっきりと強調されているはずなので(それが売りなので),そこをチェックしてもらえればすぐにわかると思います.
ただ,これだけ言っておきながらうちで使っているのはこれ↓
Sensodyne Toothpaste for Sensitive Teeth and Cavity Prevention Extra Whitening 120 ml (並行輸入品)
- 出版社/メーカー: GlaxoSmithKline
plc - メディア: ヘルスケア&ケア用品
- この商品を含むブログを見る
実はこれ,海外版シュミテクト(というかイギリスのメーカーなので日本のが海外版?)です.
ayaが知覚過敏気味で,もともとシュミテクトを使っていたのですが,
シュミテクトにはフッ素濃度1450ppmのものがない!!
ということで,
日本になければ海外に目を向ければ良いじゃない👀
と,いろいろ見てみるとありました.
1500ppmフッ素のシュミテクト✨
輸入品なのでちょっと高いのですが,うちではもうしばらくこれを使っています.
知覚過敏抑制効果も(シュミテクトと同じものなので当然)いままでどおりで
1500ppmFで虫歯予防効果も増強.
ということで,フッ素の面からおすすめの歯磨き粉を挙げてみました.
実は他にも,泡立ちしないのが良いと言われるけど別にそんなことないとか,よくある顆粒入りの歯磨き粉は(歯茎に)良くないとか,いろいろとありますが,今回は割愛します.
なにはともあれ今回言いたかったことは,虫歯予防の観点から,科学的に証明されている最も重要なものはフッ素だということ.それ以外はつぶつぶ顆粒があろうがなかろうが,泡立ちがどうだろうが,関係ありません.
皆さんの歯磨き粉選びに少しでもお役に立てれば幸いです.
ではまた〜.