若手歯科医師の家族で留学奮闘記

一般歯科医師が,卒後8年目から家族でのアメリカ留学を目指すブログです.

NBDE part1 対策

みなさんお久しぶりです,syuです.

 

半年以上時間が空いてしまいましたが久々のブログ更新です.

なぜ半年も空いてしまったかというと,いろいろとあって去年の留学は実現しなかったからに他なりません.

その後,留学をチャレンジし続けるか,それともやめるかでだいぶ迷った時期があり,家族ともいろいろと話し合ってもう一度トライしようということになりました.

 

そして10月頃からまた準備を始めていました.

今度は米国の歯科医師国家試験であるNBDE(National Board Dental Exam)Part 1 も受験しようと思い,その勉強をしていました.

そして先日,NBDE1を受験し,さらに出願予定校の見学に行ってきました.

今回はNBDEについて少し書きたいと思います.

 

米国の歯科医師国家試験はNBDEのPart 1 と 2 があり,1が基礎系(歯牙解剖,全身解剖,生化学/生理学,細菌学/病理学),2が臨床系です.免許取得のためにはその後さらに州ごと(地域ごと)の実技試験を受ける必要がありますが,そのためには米国での臨床経験が必要になります.つまり日本にいて受けられるのはNBDEの1と2までとなります.

自分が出願を考えているところには必須ではないのですが,NBDEを持っていると選択肢が広がる可能性があるのと,その勉強をしていた方が入ってからの授業についていきやすくなると考え,受けることにしました.

 

今回は自分がどのようにしてNBDEの勉強をしてきたかについてまとめます.

 

【使用した教材】

基本的に私が使用したのはDental Board Masteryというアプリ(Web版と連携)と,First Aidという参考書,そして過去問です.

Dental Decksという参考書(フラッシュカード形式)もあるのですがやや難しすぎるという話を聞いたのと値段がこちらの方が高かったため,私は使用していません.

 

①Dental Board Mastery

これはアプリとWeb版があり,アカウントで紐付けされています.

一定期間ごとの利用権を購入する形式で,1年間で16,800円でした.

問題とその解説,図などが載っており,見やすくて良いです.

全部で1400問弱あります.

やや簡単すぎるとの声もあるようですが,これで試験を乗り切ったという先生の話も複数聞いていたため私はこれをチョイスしました.

アプリなのでiPhoneで出先やちょっとした隙間時間に勉強できることが最大の利点だと思います.

各分野ごとにこれまでの正解率や間違った問題が記録されており二週目,三週目も効率的に勉強できます.

私はまずこれを一周し,その後間違った問題と合っていたけどわからなかった問題をあと二週,合わせて三週しました.

 

②First Aid

これは少し分厚い参考書で,問題は載っていません.

アマゾンでも購入できます.

 

 

最初はこれを通して読もうかと思ったのですが,

全部読むのは非効率的だと思ったため,得意分野で読むのが苦にならない歯牙解剖や全身解剖のところだけ読みました.それ以外は問題を解いていって必要に応じて開く形でした.

 

③過去問

これはADA(米国歯科医師会)が公式で販売しているものがあります.

年式はかなり古いのですが,基本コンセプトに変更はなく,またプール問題といって使いまわされている問題もあるため,これを解くのは必須だと思われます.ちなみに某SNSでも入手可能です.

 

 

【実際に試験を受けてみて,それぞれの教材の感想】

まず①に関しては確かに本試験より簡単なものが多かった気がします.とくに生化学/生理学,細菌学/病理学に関しては,本試験の方が難しかった印象です.ただ,まず最初に取り組むには良かったのと,アプリの手軽さはやはり良かったです.歯牙解剖に関してはほとんどこれだけでいけると思います.

 

次に②に関しては余裕があれば全体に目を通すと良いと思いますが,それぞれの時間的余裕次第かなと思います.なければ無理ということはないと思います.

 

③に関しては超重要,必要不可欠だと思います.

まずはアプリの問題と本試験との難易度の差というものがありますし,また実際の問題に触れることでなんとなく雰囲気をつかめます.結構な年数分あるので,全てやっておいた方が良いと思います.ただし解説がありませんので,いきなりこれだけやるのは少し大変かもしれません.

 

①で解説つきでやった後に③を行うと,わからないところはグーグル先生に聞くくらいで対応できると思います.

 

全体を通して重要なのは繰り返し何度も何度も問題に触れることだと思います.

一度みて覚えられる人は良いですが,残念ながら私はそうではありませんので,同じ内容を何度見ても忘れていました.そうすると心が折れそうになるのですが,

「人間は忘れるようにできている」

ということを自分にいい聞かせ,繰り返し繰り返し同じ内容を調べていくことで少しずつ記憶に定着していきました.

 

【準備期間】

10月から本格的に試験勉強を初めて実際に試験を受けたのが3月の初旬なので正味5ヶ月の準備期間でした.

フルタイムで仕事をしながら子育てをしながらのことなので,例えば独り身で仕事もセーブしてという場合はもっと短くても大丈夫だと思います.全てをそれにそそいで1〜2ヶ月で受かったという先生(日本人)もいるようです.

ここは自分の生活リズムとの相談になると思います.

 

【受験申し込み】

受験は日本のように一年に一度ではなく,年中受けられます.ただし一度落ちると次は3ヶ月後,3回落ちると1年後(だったかな?)という規制があります.

申し込みのためにはADAに登録してIDをもらう必要があります.そこまではいつしても良いので,受験予定の人は最初にID取得はしておくと良いと思います.英語を読む練習にもなります.

その後ADAのHPからNBDE受験申し込みの欄があるのでそこから申し込みます.

数ヶ月先までの範囲で申し込めます.

一度申し込むと日程の変更にお金がかかります(数千円程度).直前になればなるほど高くなりますので,気をつけてください.

申し込むとメールが届き,その後とくに受験票は届きません.当日に決められた会場へいくと登録されており受験できます.受験の際には2種類のIDが必要になります.私はパスポートクレジットカードを持って行きました.それぞれの自署欄は漢字でしていますが全く問題ありませんでした

 

以上,NBDEの準備と受験申し込みまでの流れでした.

今回はかなり長くなってしまいましたが,NBDE受験を考えている先生に少しでも参考になれば幸いです.

聞きたいことがあればコメントいただければわかる範囲で回答いたします.

 

それでは,また.

 

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